「夜明けのブルー」
夜が明ける直前の空が好き。
それを見たいがために、子どもの頃はわざと早起きをしたりもした。
今は、無理に早起きをしなくとも、自然と目が覚める時がある。
それは決まって、あなたと体を重ねた時。
何故だろう。
不安で、目が覚めてしまう。
太陽が昇ったら、あなたが消えていなくなってしまうのではないかと、
そんな不安が胸を包む。
どうして、こんなに不安なのか、
どうして、こんなにも切なくなるのか、
自分でもわからない。
でも、何故か、涙が滲むのです。
夜が明ける。
そこに見えるブルーはあなたの瞳を思い出させる。
深くて、静かなブルー。
濃い霧に包まれ、行方の知れぬ明日を見つめる瞳。
その瞳に、どうか、わたくしだけを映してください。
声を殺して泣く癖がついてしまったのは、いつからでしょうか。
冷たい滴が、頬を伝い、あなたの頬に落ちる。
その滴にあなたが目を覚ますまで、わたくしはただ、泣いている。
静かに、静かに。
そんな夢を見た。
窓から見えた、夜明けのブルー。
切なさが滲む、夜明けのブルー。
わたくしの心を揺さぶって、捉えて離さない。
まるで、それはあなたの瞳・・・。
Fin
「あとがき」
今回は「や行」の「よ」です。
というわけで、「夜明け」。もう、これしか思いつきませんでした。
内容は、よくわからないけど、切ない感じではありますね。
ラブラブも、もちろん好きではありますが、切ない系も好きですね。
さて、次回から「ら行」です。何か、一番難しそうだわ・・・。
2005.1.10 希砂羅