「魔法使い」

  

目を閉じた。

あなたの息が、すぐ近くに来たから。

その瞬間を、見逃さないと。

触れる唇に、その柔らかな熱に、心はあなたで満たされる。

まるで、魔法にかかったかのよう。

私の心はふわふわと揺れて、高鳴る鼓動に眩暈を感じさえする。

どうかしている。

そんなことをぼんやりと感じても、それは一瞬で吹き飛ぶ。

強く抱きしめられた、その瞬間に。

 

 あなたはまるで、魔法使いね。

その指先で、その瞳で、その唇で、わたくしを一瞬で幸せにしてしまう。
 

どうか、これからもわたくしだけの魔法使いでいて・・・。

  

Fin

 「あとがき」

はぁ・・・。何故かため息。
今回は「ま行」の「ま」です。先回の「は行」からかなり間が空きましたが、ようやく書けそうな気配です。
まだわからないけど・・・。
でも、短いね。
これを書く前は、「窓」をテーマに書こうと、少し書いては、納得いかない・・・を繰り返していまして、
ボツにしたのが2,3個あります。

何だろう、やっぱり、「書こう!」と意気込むと書けないものです。何となく書き始めると書ける・・・。
そんなもんなのね〜。

と、この調子でいければいいのですが・・・。
2004.12.24 希砂羅