LOVE AND PEACE
−NOT ALL OF PEOPLE ARE HAPPY−
(5)



クリスマスから1ヶ月が過ぎたある日。
「ドーリアン外務次官」
声に顔を上げると、現在、リリーナの秘書をしている、パーソン・カリラが手に小包を持って部屋へ入ってきた。
「どうしました?パーソンさん」
「外務次官宛てに小包が届いています」
「直接、わたくしに、ですか?」
「はい。宛名は外務次官になっています」
「そう・・・。ありがとうございます。そこの台へ置いておいていただけますか?」
「わかりました。では・・・。失礼します」
パーソンは丁寧に礼をすると、部屋を出て行った。
「直接、わたくしに・・・」
そうつぶやいて、リリーナは立ち上がり、小包を手に取り、差出人を確認した。
そこにはただ、“P・K”とだけワープロで打たれていた。
宛名ももちろん、ワープロ打ちである。
「やっぱり、同じ人だわ・・・」
リリーナは小包を台の上に戻すと、そっと包みを開けた。そして、中に入っていた箱のふたを開けた。
「っ!!」
中には、時計のようなものが入っていた。
リリーナは一目見て、それが時限爆弾であると直感的にわかった。
ふたを開けた途端に作動するように仕掛けられてあったのだろう。
爆発までの時間は3分。
「3分・・・ですって!?」
(逃げなきゃ・・・!)
部屋を飛び出すと、リリーナは力の限りに叫んだ。
他の人も巻き込むわけにはいかない。
「皆さん、逃げてください!!」
リリーナの声に、数人が顔を出した。
「どうしました?ドーリアン外務次官」
「逃げてください!時限爆弾が仕掛けられました!」
「何ですって!?」
「早く!爆発までもう時間がありません。だから、早く!早く逃げて!」
「わかりました。おいっ。皆、早く逃げるんだ!書類なんかこの際、構うな!早く逃げろ!ドーリアン外務次官、あなたも早く!」
「はいっ」
リリーナも皆と一緒に駆け出した。
そして・・・。
もうすぐ玄関、というところで爆発は起こった。
途端、目に前は霧がかったように真っ白になった。
(どうして・・・こんな・・・)
リリーナの意識はそこで途切れ、その場に崩れ落ちた。
「ドーリアン外務次官!?」
一人が気づいて抱き起こしたが、リリーナはぴくりとも動かなかった。


その頃、プリベンターの職場では、テレビでニュースが流れていた。
「なぁ、ニュースなんてやめようぜ。見てたってつまんないニュースばっかじゃねーか、どうせ」
「でも、デュオ」
とカトルが言いかけた時
『緊急ニュースです』
と、アナウンサーが緊急とは思えない落ち着いた声で言った。
『先ほど、国会堂で爆発事件が起きました。なお、この爆発で・・・』
「おいっ、ヒイロ。国会堂って、今リリーナさんが仕事で訪れてる場所じゃ・・・」
と、デュオが言う前に、ヒイロは上着を掴み、飛び出していた。
「俺らも行った方がいいよな?」
デュオがカトルに振り向く。
「うん・・・。行こう!」
カトルは強く頷いた。


 国会堂の周りにはたくさんの人だかりが出来ていた。
ヒイロはそれを掻き分けて中心に行った。
そこでは現場検証が行われていた。
「おい、勝手に」
中にいた警官がヒイロに気づいた。
「プリベンターだ」
ヒイロは面倒くさそうに言うと、手帳を見せた。
「それは、失礼しました」
相手が敬礼する。
「被害者は?」
「どうやら爆発する前に逃げたようで、みんな、爆風による破片等で足などを切った程度のようです。ただ」
「ただ?」
「ドーリアン外務次官だけが病院へ運ばれました。けがの方は他の者と同じで腕や足にかすり傷がある程度なのですが、意識を失っていて、仕方なく病院へ」
「どこの病院だ」
「は?」
「リリーナはどこの病院に運ばれたのかと聞いた」
ヒイロはイライラしたように少し早口で言い返した。
「カイド総合病院ですが・・・。失礼ですが、あなたはドーリアン外務次官とはどういうご関係で?」
ヒイロが“リリーナ”と呼んだことが気になったらしい。
「恋人だ」
ヒイロはあっさりと答えると、車に乗り込んで行ってしまった。
残された警官はぽかんと走り去る車を見つめていた。


この区域で一番大きな病院、カイド総合病院に到着したヒイロは、受付へ駆け込んだ。
「リリーナ・ドーリアンの病室を知りたいのだが」
「失礼ですが、ドーリアン外務次官とはどういうご関係ですか?関係者以外の方にはお教え兼ねますが」
思った通りの答えに、ヒイロは一つため息を落とすと
「恋人でもか?」
ヒイロの答えに看護婦は驚いた様子でヒイロの顔をまじまじと見つめ返した。
「恋人・・・、あなたが?」
「・・・ああ。証明するものは、これくらいしかないがな」
と、ヒイロは左手の薬指を示した。
「その指輪は・・・。わかりました。あなたを信じます。6階の705号室です。右手億のエレベータでどうそ」
看護婦が示したエレベータで6階に着くと、ヒイロは705号室を探した。
705号室はすぐに見つかり、ヒイロはドアを開けた。
中には誰もおらず、中央に置かれたベッドでリリーナが寝かされていた。
「リリーナ・・・」
ヒイロは近くにあった椅子を引き寄せると、腰を下ろした。
顔が青白いのを除いては、眠っているようにしか見えなかった。
ヒイロはリリーナの手をそっと握った。
手は冷たかった。
ぴくりとも動かない。


その頃にリリーナは、一人、暗闇の中にいた。
そこは、今まで閉じ込めてきた、自分自身の悲しい気持ちで満ち溢れていた。
“どうして私が・・・こんな目に遭うの?”
“どうして・・・?”
“私が死ねば・・・それでいいの?”
“わからない・・・”
“どうすればいいの?”
“どれだけ涙を流せばいいの?どれだけ苦しめば・・・”
『リリーナ・・・』
“誰・・・・”
“誰が呼ぶの?”
『リリーナ・・・』
“ああ、知っている・・・”
“懐かしい声・・・”
“誰だったかしら・・・?”
“温かい声・・・”
“この声・・・愛しい・・・この声は・・・”


「・・・イロ・・・」
「ん・・・」
(リリーナ・・・?)
「ヒイロ・・・」
ヒイロは飛び起きた。
いつの間にか眠ってしまっていたらしい。
「リリーナ?」
「ヒイロ・・・」
「リリーナ。俺はここだ。お前の側にいる・・・」
ヒイロはリリーナの手を握り締めた。
ぴくっと、リリーナのまぶたが動いた。
そして、ゆっくりと瞳が開かれた。
「リリーナ」
「ヒイロ・・・」
リリーナがヒイロへ顔を向ける。
途端、瞳から涙が零れ落ちた。
「あなたの声が・・・聞こえた・・・」
「俺の・・・?」
「あなたがわたくしを呼ぶ声・・・。ずっと側にいてくれたの?」
「ああ」
「ありがとう、ヒイロ・・・」
「良かった・・・。目覚めてくれて・・・」
リリーナは微笑んだ。
「あなたが、わたくしを呼んでくれたから・・・」
「あの日、俺はこの指輪に誓った。お前が俺に嵌めてくれた、この指輪に。お前を離さないと」
「ヒイロ・・・。それはわたくしも同じことよ?あなたを放さないって」
「ああ・・・。それで・・・」
「ええ、わかっているわ。わたくしが覚えていること、全て話すわ」
ヒイロが言おうとしたことを汲み取って、リリーナは真剣な目でヒイロを見つめて答えた。
「その前に、体を起こすのを手伝ってくださるかしら。一人ではまだ無理みたい」
「ああ」
リリーナはヒイロに背中を支えてもらいながら上半身を起こした。
「ありがとう。それと、もう一つお願いを聞いてくれる?」
「ああ、何だ」
「あのね・・・」
と、リリーナはヒイロの首に腕を回し、にっこりと微笑んだ。
「キスして」



「何から話せばいいの?」
「まずは、爆発が起こる前のことだ」
「今日の10時頃だったかしら、秘書の方がわたくし宛ての小包を届けてくれたの。その箱を開けたら・・・、時限爆弾が入っていたわ。箱を開けた途端に作動するように仕掛けてあったのね。爆発までの時間は3分。わたくしは急いで部屋を飛び出したわ。そして、同じ建物内にいた方々に時限爆弾が仕掛けられたことを早口で知らせて、皆と一緒に駆け出したの。でも、もうすぐ玄関に辿り着く、というところで爆発は起こった。それから、急に目の前が霧がかったように真っ白になって・・・。それか後の記憶はないわ」
「そうか・・・。犯人に心当たりは・・・?」
「わからないわ」
と首を振ってから、あ、とリリーナは何かに気づいた。
「どうした?」
「“P・K”・・・」
「P・K?何だそれは」
「小包の差出人の所にそうワープロで打ってあったの。実はね、あなたには言ってなかったのだけど、その、P・Kっていう人から何回か手紙と花束が送られてきたことがあったの」
「そんな大事なこと、どうして言わなかった」
「そんな怖い顔をしないで」
リリーナは困ったように笑ったが、ヒイロが怒るのは当然と言えば当然と言える。
「ごめんなさい。油断したのよ。今までは手紙と花束だけだったから」
「手紙の内容は?」
「・・・・・・」
リリーナは言いにくそうにヒイロをちらっと見た。
「何だ」
「・・・ラブレター・・・よ」
「・・・・・・」
一瞬の沈黙の後、ヒイロは肩を落としてため息をついた。
「お前は・・・、危険な奴にばかりにもてるな」
「あら、あなただって十分危険な人よ」
ヒイロはさらにため息をつくと
「・・・本題に戻るぞ。それにしても、P・Kとはイニシャルか何かか?」
「イニシャル・・・だと思うんだけど・・・」
「周りにイニシャルがP・Kの奴はいるか?」
「P・Kのイニシャルの人・・・?いたかしら・・・。あ・・・」
「いるのか?」
「でも、信じたくないわ。あの人が犯人だなんて・・・」
「名前は?」
「パーソン・カリラ・・・。今、わたくしの臨時秘書をしてくれている方なんだけど。でも・・・まさかパーソンさんが・・・」
「一応、当たってみる」
ヒイロは手帳にパーソンの名を記した。
「信じたくないわ・・・」
リリーナはつぶやき、表情を曇らせた。



「パーソン・カリラが自首してきた」
次の日、ヒイロがリリーナの病室に来て、最初に発したのは、その言葉だった。
「え・・・?」
リリーナは一瞬、ヒイロが何を言ったのか理解できなかった。
「昨日だ。しかも、警察ではなく、俺らのところへだ。いや、俺のところへ・・・か」
「・・・・・・」
リリーナはショックを隠せないようで、嘘よ・・・と何度もつぶやいた。
「本来は、被害者と容疑者を会わせるなんて許されないことだが、今回は例外だ」
ヒイロの言葉にリリーナは顔を上げた。
「パーソン・カリラを連れて来た。廊下に待たせてある。会うか?奴はお前に直接話をしたいと言っている。お前が拒むのなら、このまま奴を警察へ引き渡す」
「・・・・・・」
「どうする?やめておくか?」
ヒイロの言葉に、いいえ、とリリーナは首を横に振った。
「会います」
「そうか・・・。わかった、中に入れる」
ヒイロは扉を開け、廊下にいたパーソンを中に入れた。
パーソンはいつものスーツ姿でリリーナのへ進み出た。
「パーソンさん・・・」
リリーナはパーソンを真っ直ぐに見つめた。
まるで、今から仕事の打ち合わせでもするような、そんな雰囲気だった。
「お加減はいかがですか?ドーリアン外務次官。あなたは本当に、運のいい方ですね。あの爆発から逃げ出すことが出来るなんて。火薬の量を間違ったかな」
パーソンの口から飛び出した言葉に、リリーナは一気に裏切られた気持ちになった。
「本当に・・・あなたが犯人なのですね」
「・・・ええ、本当です」
パーソンは微笑んだ。
「どうして・・・?どうしてあなたが・・・。わたくしを、殺したいほど憎んでいたの?」
「・・・いいえ。あなたを憎んでなんていませんよ。その逆です。あなたを愛しているからですよ、ドーリアン外務次官」
「・・・・・・」
リリーナは困惑した顔でパーソンを見つめ返した。
「あなたが外務次官として活躍し始めた頃から、私はあなたに注目していた。初めは・・・憧れ、でした。でも、あなたに恋している自分に気づいた。だから、あなたに近づきたくて、あなたを近くで見つめたくて、秘書になろうと思いました。必死に勉強し、試験を受けて、そして今年、ようやくあなたの秘書になれた。・・・覚えていますか?あなたの18歳の誕生日に送った、紺のチューリップ。花言葉は、“美しき瞳”。まさに、あなただ。そう思いました」
「・・・“ゆり(高貴)”、“アイリス(恋のメッセージ)”、“ピンクのバラ(愛の誓い)”、“ピンクのカーネーション(熱愛)”、“ひまわり(あなただけを見ている)”、“サルビア(燃ゆる想い)”、“赤いバラ(熱烈な愛)”・・・全て覚えています」
「私には、あなたに想いを言葉で伝える勇気がなかった。だから、私は花を贈ることであなたへ想いを伝えていました。でも、クリスマスの後、あなたの左の薬指に嵌められた指輪を見た時、私は愕然としました。あなたはすでに、他の人のものなのだと・・・。あの爆弾は私の嫉妬です。事件の一週間前にあなたを殺すことに決めました。手に入れることが出来ないのなら、いっそ自分の手で殺してしまえばいいと・・・。そして、決行しました。躊躇うことなく。だけど、あなたが倒れる姿を見て、我に返りました。自分の過ちの大きさを思い知った。だから・・・今から警察に自首してきます」
もはや、パーソンのどの言葉を信じていいのか、リリーナには分からなかった。
どれが、本当の彼の姿なのだろう。
そんなことをぼんやりと思った。
「そう・・・ですか」
リリーナは俯いた。
長い髪が垂れて、リリーナの顔を隠す。
パーソンが立ち上がると
「最後に、一つだけ教えてくれませんか」
リリーナは顔を上げずに静かに言った。
「何でしょう?」
「なぜ、爆弾という手段を使ったのですか?」
「・・・・・・」
リリーナは顔を上げた。
「爆弾を使えば、わたくしだけでなく、他の人まで巻き込むことになると、考えなかったのですか?幸い、死者は出ませんでした。でも、他の人を巻き込む必要はなかったのではないですか?一歩間違えば、多くの死者が出るところでした。なぜ、わたくし一人を狙わなかったのですか?」
「それは・・・」
「あなたなら出来たはずです。パーソンさん、銃の名手のあなたなら」
「知って・・・いたのですか」
パーソンが目を細める。
「素性の知らない者を、臨時とはいえ、秘書にするなど、そんな危険なことを、わたくしがするはずがないでしょう?」
「ふっ・・・。確かに・・・そうですね」
「答えていただけますか?」
「・・・確かに、銃を使えば、簡単にあなたを殺せたでしょう。でも、私には出来なかった。愛するあなたを撃つなど・・・。爆弾なら、あなたの死に様を見ずに済むと思ったんです。今更、許してほしいなどとは思いません。憎んでいただいて結構です。・・・失礼します。お元気で・・・。・・・これで、あなたの側で秘書として働くという私の夢は終わりました」
「パーソンさん」
背中を向けたパーソンに、リリーナは言葉を投げかけた。
「わたくしには、あなたを憎むことなど出来ません。あなたを憎んでどうなるというのです?あなたは法によって裁かれるでしょうが、これだけは覚えておいてください。あなたは・・・優秀な秘書でした」
リリーナは微笑んだ。
無理にではなく、自然な微笑みだった。
「・・・ありがとう」
パーソンはドアに手を掛けた。
そして、ヒイロの横をすれ違う瞬間、
「でも、本当は外務次官ではなく・・・恋人のあなたを殺すべきでしたね」
そうつぶやいた。
「その前に、俺がお前を殺す」
ヒイロの言葉に、パーソンは微かに笑みを浮かべ、けれど何も言わずに静かに部屋を出て行った。
「自分勝手な男だ。自分に都合のいいことばかりを・・・」
「くすっ。ヒイロったら、あなたが怒ってどうするの?」
「お前は腹が立たないのか?」
「少しは・・・ね。でも、いいの。終わったわ・・・これで全て・・・」
リリーナは自分に言い聞かせるようにつぶやいた。
そして、ヒイロへ顔を向けると
「・・・いつ、退院できるかしら」
「お前次第だ」
「そう・・・。それじゃ、今日にでも退院したいわ」
「今日は駄目だ」
「あら、どうして?」
リリーナが不満そうに頬を膨らます。
「今日くらい、大人しくしていろ」
「・・・わかったわ」
リリーナはふっと微笑んだ。
途端、瞳から涙が零れ落ちた。
「リリーナ?」
リリーナの肩にヒイロが手を置く。
肩を微かに震わせ、リリーナは泣いた。
安心したからなのか、抑えていた気持ちが一気に溢れ出した。
そんな感じだった。
「大丈夫か?」
ヒイロはリリーナを抱きしめた。
リリーナはヒイロの背に手を回し、嗚咽を漏らした。
「お願い・・・。あなたは・・・あなただけは、わたくしを裏切らないで・・・」
「ああ・・・。そんな馬鹿な真似は、絶対にしない」
「ヒイロ・・・」
「明日、お前の母親の所へ2人で行こう」
リリーナが顔を上げる。
「お母様のところへ?」
「結婚の許しをもらう」
「ヒイロ・・・」
「言っただろう。お前を離さないと」
「ええ、ヒイロ。・・・あなたを、世界中の誰よりも愛しているわ」
「・・・先に、言われたな」
「あら、愛の言葉に先も後も無いのよ?」
「そうか・・・」
「だから・・・」
リリーナはそこで言葉を切ると、ヒイロ促すようにじっと見つめた。
そんなリリーナをヒイロは抱きしめると、耳元でそっと囁いた。
「・・・愛してる、リリーナ」


それから1ヵ月後、2人はドーリアン夫人の許しを得て、森の中の小さな教会で、2人きりの結婚式を挙げた。

つづく


「あとがき」
ふわーい・・・。終わったよ・・・。あ、いえ、まだ続くんですけどね?あと1話あります。とりあえず、今回の話は無事、打ち終えました。元の話より、ちょこっと変えました。やっぱりね、月日が経ってから読み返すと、うわ、何か変だ、と変な箇所がちょこちょこ見えてきます。この頃はこれで満足だったのね・・・ふっ・・・。てな感じです。というわけで(繋がっていないが)、「THE END」までもう少し、お付き合いくださいませ。

《プチ・裏話》
初めはですね、パーソンは銃の名手なんかじゃなかったんですよ。でも、好きな人を簡単に殺せるような、そんな人にはしたくなかった。パーソンのパーソンなりの戸惑いや葛藤(銃の名手でありながら、爆弾という手段を選んだ彼の気持ち等)ってやつを加えたかったので。

2004.8.5. 希砂羅