『The pleasure is a sin』

“快楽は罪”

彼の手に犯されるわたくしの体には、きっとその烙印が刻まれているのだろう。

何気ない日常を送るよりも、快楽に溺れていたいと思うなんて。

どうかしている。


抱きしめられる手に、不安を覚えるのは、いつも明け方。

太陽が昇る時。

太陽が昇りきる前に、あなたはいつも消えていなくなるから。

遠ざかる熱を背中で感じる切なさ。

あなたがいなくなった後に、わたくしが一人で泣いているなんて。

あなたには想像もつかないのでしょうね。


Fin

「あとがき」
“快楽は罪”。この言葉が頭にぽっと浮かんだので、何か書けないかなーと、しばらく真っ白な画面と睨めっこしていたんですが、すぐには何も浮かばなくて、とりあえず、放置。
で、2,3日後に、書き上げました。
名前が一度も出てきませんが、一応、ヒイリリです。
前に書いた「愛と欲」の2人みたいですね、何か。

2003.2.26 希砂羅