『“幸せ”の大きさ』
指を絡めて・・・彼女と歩く。
それだけで心が満たされる。
そんな幸せもあるのだと、気づいた瞬間。
彼女の心も同じように満たされているのならいいと、
隣に並ぶ彼女の横顔を見つめる。
視線に気づいたのか
彼女が振り向く
目が合うと
ふわりと微笑んだ
ドクン
鼓動が鳴る
「こうして手を繋いで歩けるだけで、得られる幸せも、あるのね」
きゅっと握り返される手。
「そう・・・だな」
その一言しか答えられない自分に歯がゆい思いを抱きながらも
安堵する自分がいる。
他人から見れば、それはきっと些細なこと。
けれど
自分達にとっては、大きな「幸福」なのかもしれない。
Fin
「あとがき」
うん。たまにはこういうのも良いですね。
短いけど、読んでくださった方に、ヒイロの想いが伝わってくれるといいな、と思います。
何だろう。大きな幸せも素敵だけど、ほんの些細なことで「幸せ」を感じることってありませんか?それは、自分にしかわからない「幸せ」かもしれないけど、それでも、「幸せ」と感じられる瞬間があると、いいな、と思います。
2003.2.25 希砂羅